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町長の部屋

驚きのマレーシア(町長コラム:令和7年9月) 

 先ごろ、関東町村会主催の海外行政調査に参加いたしました。行き先はマレーシアです。12名の町村長により構成された調査団でありますが、日本と密接な成長著しい国マレーシアという魅力に大きな期待をもって出かけてきました。

 首都はクアラルンプール、所要時間は7時間、人口3470万人、GDP世界第39位、名前の由来は「山脈のある土地」、国民の平均年齢32歳、近代化された都市と大自然が残る美しい国です。最初の公式訪問は日本政府観光局でした。「インバウンド拡大を目指す取り組み・インバウンド観光情報の発信PRの仕方」というテーマの調査です。日本政府データによりますと、2024年の訪日マレーシア人数は51万人、消費額は1,086億円ということで、訪日客数、消費額ともに過去最高ということです。国際市場の中で、いかに各地方自治体が受け皿としての役割を果たすかということで、担当者から、政治・経済の流れ、マレーシアが日本に何を求めるか、今後の展望、日本の果たすべき役割などの説明がありました。インバウンド施策で期待できるのは「経済的なメリット」であり、インフラ整備(交通アクセス)、外国語対応可能な人材確保、メディア活用や観光DXなどさまざまな視点での改善が必要になります。我が八千代町の立場や課題などが素直に理解できました。

 次の訪問先は、マレーシア政府の戦略的投資助成機関であり、未来都市環境を民間レベルで実現するシンクシティ団体です。テーマは「アジアから未来の都市を考える~マレーシア発Think Cityの考え方」です。活動の趣旨が「公共空間を市民一人ひとりが使いこなせるように」ですが、これを八千代町に置き換えると、まさに隙間空間を有効に利用するという機能向上と美しい環境整備とコミュニケーション形成という大きなメリットが生まれます。八千代町という農村空間にこの考え方を活用したなら、まちづくりに新たな視点の取り組みができるはずです。自分たちの住むまちの魅力を、住む人たちの目線で創り上げる。しかも、空き家・空き地、街角のスペース利用を想像し、アイディアを出し、行政や民間とともに実行する。これは面白い取り組みになるはずです。

 話は変わり、地震のないクアラルンプールの建物の外観、息を飲む高層ビルと夜景の美しさ、多人種文化形成都市ならではの華やかさに接し、また、天然ガス・石油の産出国であり、人口増加をたどる国の活力、そして人々の未来志向など想像しますと、マレーシアという国は今後大きく発展するであろうと思わずにいられませんでした。

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